「大阪まちあるきスタンプラリー」が開催されました。

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 2014年11月1日~3日に「大阪まちあるきスタンプラリー」(主催:朝日新聞社)が開催され、その際の安藤忠雄氏よるマルビル偽緑化の告白と朝日新聞社の偽称報道について吉村元男先生からご報告がありました。

(ご報告)
 11月1日に挙行された「大阪まちあるきスタンプラリー」のオープニングセレモニーでは、ハプニングがありました。
安藤氏は、朝日新聞社のホール(大階段=聴衆数百人?)での開会式に、大阪まちあるきスタンプラリーで巡る安藤氏推薦の緑化場所等についてスライドプレゼンテーションの講演をしました。
壇上に上がる寸前に、丁度居合わせた私は、安藤氏に近寄り「子供を騙すな!」と声をかけると、安藤氏はにやにやしながら私に近づいてきて、「頑張ってください」とわけのわからない返事をし、私に握手をしてきました。壇上では、私の一喝が効いたのか、マルビル緑化を紹介する場面では、「マルビル緑化は人工物を使っている」ことを白状しました。
希望の壁に関しては、安藤氏はスライドプレゼンしましたが、ベンチ、街路樹、緑地帯を撤去して建てたことには触れず、希望の壁についてだけ聴衆に説明しました。

スタンプラリーの当日(11月1日)の朝日新聞社大阪本社代表室発行のラリーのスタンプシートには、マルビル緑化と希望の壁を写真入りで掲載していました。この件で、朝日の代表室に抗議をしました。数日前に代表室に、「ラリーを実施するならば、大阪マルビルの偽緑化と希望の壁の公共破壊と人権侵害の事実を明記し、真実の姿をパンフレット等に標記すべきだ」と申し入れたところ、代表室は「了解した。その通りする」と約束していました(前回報)
しかし、パンフレットは、そのようなコメントは記載されていませんでした。
私の抗議に対しての代表室からの返事は「マルビル緑化を、プラスチック緑化という表示に付け加える必要はない」とのことでした。その理由は、「ラリーは<緑化というテーマで緑化の場所を巡る>ことが目的ではなく、<安藤氏の関わったポイントを巡る>ことが趣旨なので、緑化されたラリーの立ち寄り先の緑化が偽物かどうかということをシートに表示する必要がない」という返事でした。

私は「パンフレットのマルビルの写真には緑化壁としており、プラスチックの偽緑化がされている事実を報道していない」と再度抗議をしましたが、代表室は、今度は「スタンプラリーのパンフレットは、朝日新聞社の事業・イベントであり、報道の一環ではない」としらばっくれました。
わたしは、「慰安婦問題と同じで、真実でない事実を使って朝日新聞がスタンプラリー事業・商売を実行し、朝日新聞紙上に告知していることは、明らかに、偽の事実を隠し、偽を本物と報道している報道姿勢で、それは犯罪に当たる」といいましたが、代表室は「あくまで、ラリーは事業であって、報道ではないと」と逃げました。これが朝日新聞社の姿勢です。

世界的に著名な安藤氏を利用してのスタンプラリーの朝日新聞社主催事業は、朝日新聞の広告収入の獲得、読者を増やそうとする朝日新聞の営業活動の一環です。そのために、安藤氏による大阪マルビルの偽緑化を知りつつも、それを偽装だという事実を報道しないのです。また安藤氏のマルビル緑化が偽装されたものと報道すれば、スタンプラリーの事業そのものが成立しないのです。朝日新聞社は、広告収入、読者獲得と言う事業を遂行のために、安藤氏を活用し、そのために、安藤氏が偽装したものを、本物の緑化として報じたのです。

既に安藤氏が、マルビル緑化は人工物であることを認めているにもかかわらず(代表室は、ラリー事業の前に、安藤氏に問い合わせをしており、代表室が、マルビル緑化はプラスチックを使っているという安藤氏のスタッフからの報告として確認している。また、代表室は、マルビルの現場に出かけて、プラスチックでの偽装の事実を把握していることを私に話している)、真実を報道しませんでした。真実を報道しないのは、あくまで、朝日新聞の営業活動から来る経済的利益によるものです。マスコミが、安藤氏を英雄に仕立て上げ、偽物を本物と報道しない朝日新聞社の姿勢は、利益追求を優先し、真実を伝えない朝日新聞社の反公正、反社会的な体質によるものです。このような報道機関の姿勢は社会的に許されることではありません。

偽物緑化が本物だとするビルの緑化は、悪質な緑化の風潮を許容し、社会に浸透させます。教育的にも許されません。都市はますますヒートアイランド化し、自然が失われていきます。朝日新聞社はこういった偽装緑化を推進させることに手を貸していることになるのです。

一方、朝日新聞社中の島ホールの大階段での群集を前にしての安藤氏のプレゼンでは、小さな声でしたが、自ら「マルビル緑化は人工物で覆っている」ことを認めたのです。これは一歩前進です。安藤氏は、改めて公の場で記者会見をし、「マルビル緑化の偽称した事実」についての誤りを認め、いままで真実を表明しなかったことを、謝罪すべきです。既に、聴覚障害者であった作曲家が、他人の作曲を自己の作品とした事件では、その事実が明るみになった時点で、記者会見をし、謝罪をし、真実を告白しています。素晴らしい作品の数々をつくってきた世界的建築家の名誉のためにも、安藤氏は、真実を述べ、いまま偽装を隠してきたことを謝罪すべきです。

甲子園球場のツタが壁を覆うのに40年以上もかかったことが人びとの感動を呼びました。マルビル緑化が、緑の大樹を目指すのなら、安藤氏は今すぐ張りぼてのプラスチック部分を取り払い、自然のツタの登坂力にまかせ、100年、200年の時間をかけて125mの頂上にまで登坂させるべきです。そうすることで、安藤氏が望むガウディのサクラダ・ファミリアになりうるのです。プラスチックを使って、ゆっくりとした自然のツタの登坂の時間を短縮させようとする野望は、神への冒涜です。

プラスチックで覆われた大阪マルビルは、火災時に有毒ガスをまきちらし、ホテルの宿泊客が脱出できず死の危機に瀕します。またプラスチックで覆われたマルビルは、真綿で巻かれたビルのように高温になり、冷房負荷が高まり、CO2排出を増加させ、地球温暖化を促進する原因になります。安藤氏は、6階までの緑化が待てずに、一時的にプラスチックのツタを張り付けたと言っていますが、プラスチックの被覆そのものが危険を誘発させ、地球温暖化を促進させるのです。建築家の安藤氏ならこの程度の知識は常識でわかっている筈です。今すぐ、プラスチックは撤去されるべきです。そうでなければ、マルビルの第一ホテルの宿泊客は、安心して睡眠をとれないことになるでしょう。

同じことは、壁に「希望」と名づけた安藤氏の「希望の壁」という巨大緑化壁の感性を疑います。
作家村上春樹さんは、ベルリンで行われたドイツ文学賞の授賞式(11月7日)で、「壁のない世界を」と訴えました。壁は人を隔て、風景を破壊し、人びとの休息と安寧と平和の世界を分断し、破壊し、嘆きの壁になります。そのような壁を、市民に開放された公共の庭園に安藤氏は建設したのです。「希望の壁」もいったん撤去して、ベンチや街路樹、緑地帯を復元し、人々の散策や休息の場を戻していただきたい。これこそが、安藤氏の「連戦連敗」から得られた教訓であり、安藤氏のさらなる活動のチャレンジ精神になるのではないでしょうか。

最後に安藤氏にもう一つ付け加えたいと思います。
安藤氏が、偽緑化を告白した以上、安藤氏が偽緑化を実施したと言う事実が明らかになったことです。
現在、新梅田シテイの隣りのうめきたⅡ期について、「緑を如何に生み出すか」について、企業コンペが実施されています。そのコンペの審査委員長が安藤忠雄氏です。うめきたⅡ期の緑は、本物の緑が求められています。市民にとって、本物の緑とは何かが、コンペで問われているのです。このような時に、緑の偽装に手を貸した建築家安藤氏が、審査委員長の職にあるのは、審査会での当選案に正統性がないと言う疑義をもたらされることになるのではないかという怖れをいだかさせます。もし安藤審査委員長のもとで当選した案が、実施に移されることになれば、うめきた2期の開発にとっても、不幸な未来しか生み出されることにしかならないでしょう。東京大学の教授にまでなられた見識の持つ主なら、「本物の緑とはなにか」という見識をお持ちの筈です。このような社会的規範があるなかで、偽装緑化をした安藤氏が、緑化が大きなテーマである事業コンペで、正当な判断が下される保証はありません。安藤氏、自ら、現在置かれている状況を反芻され、事業コンペの審査委員長の辞退を申し入れるのが当然だと思います。

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