新梅田シテイの巨大緑化壁に関する「工作物設置続行禁止仮処分申し立て事件」について

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 読売新聞 記事

下記は、仮処分申請者、造園家吉村元男先生からのメッセージです。

新梅田シテイの巨大緑化壁に関する「工作物設置続行禁止仮処分申し立て事件」について、ご報告しておきます。

この事件は残念ながら却下の決定がなされました。
しかし、中橋鳥取環境大学教授による「負けて勝つ」にありますように、実質的には、新梅田シテイの庭園が
1)新梅田シテイの公開空地のなかで一体的な施設であること。
2)庭園は創作性がある著作物であること。
3)著作権が債権者にあること。
4)リニューアルによっても債権者の著作者の権利は消滅しないこと。
5)巨大緑化壁(希望の壁)の設置は、著作物である吉村元男の意志に反する改変に当たり、水の循環という本件庭園の基本構想を感得しにくくなること
の5項目を認め、同一性保持侵害に当たるとした裁判所の判断になっています。

この裁判所の判断の重要なポイントは、積水ハウスの主張をことごとく退けたものであると同時に、「公共空地においても」庭園の創作性とその著作者の権利が認知されたことです。
このことは、公共空地において、庭園の思想と庭園を構成する骨格構造が、都市性を形成することを認めたことで、いわゆるガーデンシティ(庭園都市や田園都市)や風水都市あるいはコスモロジー都市といった、都市は緑や精神的な景観、場所性を反映した空間形成からも成り立っていることを、1)の一体性であることを認知した点で、今後の都市づくり、建築や造園計画に重要な決定だったと思います。
この決定に至るまで、短期間で40度にもならんとする猛暑の夏にもあったにもかかわらず、弁護団の先生方の論理展開とすばらしい連携プレーイがあったことに心から感謝しており、そのことを皆様にお伝えしておきます。
また多くの皆様にもご支援いただきました。ここに報告させていただきます。
ありがとうございました。

付記;また、上記の5項目の裁判所の判断のもう一つの重要なことは、安藤氏が新梅田シテイの敷地に提案設計した巨大緑化壁が、公共空地の庭園の創作性に対する意に反した改変であることを認めていることです。
このことによって、安藤氏の設計が、場所性をわきまえない、既存の環境をないがしろにし、市民の散策の場を奪うというとんでもない愚作であるこを、裁判所が、客観的にも認めたことです。
巨大緑化壁は間もなく完成しますが、安藤氏は完成式にどのような姿で報道陣の前で会見をするのか。安藤氏は、工事開始直後の記者会見で、「巨大緑化壁で、緑の感性を磨いてほしい」といっています。出来上がった巨大緑化壁がどのように立ち上がるのか。

安藤氏が進める企業と行政の支援の下にある梅田界隈における緑の回廊構想に、同じく安藤氏が進める大阪マルビル偽装緑化と共に、NOをつきつけなければなりません。
安藤氏が大阪市の委員として参加している北ヤード開発の行く末にも大きな影響をもたらしますから。

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